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2016年4月 6日 (水)

「しわ皺」漫画家パコ・ロカ 内容に深さがある 評価1.5A

  地方銀行の元支店長だったエミリオは、退職してしばらくして認知症の兆しがみられるようになり、日常の食事中が銀行勤務と混同してしまうようになってきた。
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 息子夫婦は、そんな父親にうんざりし始め、エミリオを養護老人施設へ入居し、そこで暮らすことになった。★
 介護施設で新たな生活を始めたエミリオは、いろんな人に出会う。 同室のミゲルは、お金にうるさく抜け目のなく、何かというと入居者から、特急車掌に扮して話を合わせ、病状が進行し、すぐ忘れてしまうのをいい事に彼女たちからお金を徴集し密かに貯めていた。000046犬を世話してはカネをとったり、薬を売りつけてカネを集めていた。

 同じことを繰り返す男、電話、電話と探しまわる年配女性サラ、窓を眺めオリエント特急に乗っているつもりの女性ロザリオ、愛犬を秘密裏に買う男。アルツハイマー症の夫モデストの世話を焼くドローレス、面会に来る孫のためバターや紅茶をためている女性アントニアら、個性的な面々と共に暮らすことになった。

 そんなある日、エミリオはモデストと同じ薬を処方されていることから、自身がアルツハイマー症であることを知り……。

000093 自分はまだ大丈夫、老いていないはず、だが一歩間違えれば急速に老いかねないというギリギリの思考を見事に表現し、考えなければいけないが、できれば考えたくないことにメスを切り込んだ作品。

 エミリオと同室の男ミゲルは
 「ここで生きていくためには自分を騙すか、現実を見るしかない」と。
ミゲルも実際は面倒見のいい根アカな男、エミリオは当然ミゲルを諌めるが、当の本人は「彼女らが自分を見失わないように、俺が忙しくさせてやっているんだ」と悪びれもしない。000021
端から見れば泥棒の屁理屈に聞こえるが、実際彼女たちはその行動でかろうじて正気を保ち、ミゲル自身もその一連の行為で正気を保っている。

 だから同室で隙だらけに置いてあるエミリオの財布をむやみに盗んだりはしない。その点エミリオは「自分は老いていない、まだ大丈夫、ここに住んでいる人たちとは違う」という思いが、唯一の拠り所だった。000071 ある日、(クリスマスの時)重度のアルツハイマー症のモデストとほとんど同じ薬を処方されていたことを知る。エミリオは、そこから寄り添って生きていくものがなくなり、急速に衰えていく。

 思えば、息子夫婦がうんざりするほど病状が進んでいるか?と思うほどエミリオは割としっかりしていた。そう知ったころに、
 エミリオ(自分)から見た“エミリオ”から、(同室の)ミゲルから見た“エミリオ”に視点が変わり、実は大分アルツハイマー症が進行していることが(視聴者に)よくわかる。

 エミリオは自分で隠したはずの財布の事も忘れ、同室のミゲルが盗んだと大騒ぎする。
000076 ミゲルは一計を案じ今まで貯めた大金をはたいて、車を買いエミリオ、アントニアと共に大脱走を試みる。免許を持っていないミゲルに代わり、エミリオが運転する。彼も数年前に免許を返納して無免許である。運転はあぶなかっしい。クルマを止めないでドアを開けたり、道路標識を無視の運転して、自損事故で三人とも負傷。000176一番重傷エミリオの病状はさらに悪化。重度のアルツハイマー症の患者が集まる二階へと移されてしまった。

ミゲルも、それに責任を感じたのか、自分の行動に反省したからか、二階へエミリオの世話をするために自ら移った。 さんざんアルツハイマー症の夫モデストの世話をしていたドローレスをバカにし「どうせ何もわかっていない、一人の方が楽だ」と自負していたミゲルが最後にはエミリオの世話をして暮らす。

  ミゲルもドローレスも、ただその人(仲間)を大事に思い、そばにいてあげたいという思いから世話を焼いている、というだけではない。“他人を世話することで自分自身の正気を保っている”ことに気付いたのかも。
 そして一人ぼっちになってしまったアントニアはロザリオの部屋に入りこう呟く。
「一人旅は苦手ですの」この言葉に全てが集約されている。人は一人では生きられない、何かに寄り添って何かをしないと正気を保てない。
 犬を連れて買い物に出た男は、エレベータに乗ったが犬を「お座り」させてその紐を持って上昇し始めて、気付く。

000214 あわてて、下りボタンを押し一階へ戻り、愛犬が座っていて安心する。

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