海がきこえる(氷室冴子原作)アニメ評価A
氷室冴子原作「海がきこえる」は、読んだことがないが、スタジオジブリの若者集団で作られたアニメの魅力にはまった。
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http://youtu.be/PLPHcTlM-fA ★
★コレは予告編だが、もうちょっと長い動画があるが、ハングルの字幕スパー付だ。分割であるが、全部見られる。http://dougaclub.seesaa.net/article/101438890.html
宮崎駿が自分の感覚では、若者の心理をつかみきれないから、若手にまかせ、我々は口を出さないからと、スタジオジブリの若手にそっくり任せて、「海がきこえる」氷室冴子原作を作らせた。この宮崎駿の「自分には若者が感じる心のしなやかさ、感性・・・これが付いていかれないと伝えてしまう思い切りに感動する。普通、凡人にはいえないものだ。
そうすると、若者、といっても20代後半から30代半ばまでの美術監督、音響、監督プロヂューサー、脚本(女性)の知恵の寄せ集めで、見事に高校生から大学生の心理、行動を描きだした。ロケハンを高知市内を歩きながら、写真を撮り、その写真をモトに絵にしているが、基本の知識を心得た人たちだから、みごとにムダをカットして狙いを強調する絵につくりかえていた。
杜崎 拓(もりさき たく) 性格は純粋。口が軽く、ぶっきらぼうなことも言うが、どちらかと言えば自分からは行動しない守り型の性格。高校卒業後、東京の大学に進学する。原作では石神井公園の付近にあるアパートに下宿している。実家は高知市五台山。 声の出演 杜崎 拓 - 飛田展男
武藤 里伽子(むとう りかこ) 両親の家庭問題で、5年生(高校2年生)の8月に東京から母親の実家のある高知に引っ越してくる。容姿端麗で学業成績ならびにスポーツも優秀だが、人付き合いは苦手。転校生でありながら高知弁をあからさまにバカにしたり、クラス活動にも参加しないため、友人は小浜裕実一人のみ。松野が想いを寄せる。高校卒業後、地元の高知大学を受験し合格したが、実は密かに東京の女子大を受験し進学していた。声の出演 武藤 里伽子 - 坂本洋子
松野 豊(まつの ゆたか) 拓の親友。密に里伽子に恋している。あることがきっかけで拓と絶交状態になっていたが、高校卒業後の夏休みに帰郷した拓と和解した。高校卒業後、京都の大学(アニメでは「京都の国立大学」)に進学した。声の出演 松野 豊 - 関俊彦
ストーリーも、杜崎が夏休み中バイトしているところに電話があり、学校で補習後の親友松野から呼び出される。学校へいく道すがらは自転車で、高知の有名な川、橋をわたり、学校へ到着。
「やけに早いな」「呼び出しておいて、なんだ」とつっかる。教室の下に見える職員室のなかで、東京から転校してきた里佳子が先生と話す姿が見える。
後ろ姿しか見えないから、「かわいい」子だという顔が見えない。「見たいなら、職員室へ行ってみろ」というが、「職員室へは行きたくない」という言葉で、次の瞬間、中学三年で修学旅行を学校の都合で中止したいきさつがカットバック手法で説明する。
冒頭も、現在大学生である杜崎が東京のホームで立っていると、向こう側のホームに女子大生になった里伽子を見かけた気がした電車が入ってきて、その電車に女子大生は乗って行って、電車が去るとその姿はない。東京から高知へ飛行機で帰る杜崎が、数年前の高校生時代へ戻る。という、過去と現在を行ったり来たりするが、
これが案外上手にできていて、案外いい感じである。
その数日後に高校の同窓会で、盛り上がるが、里伽子に会った女子が、里伽子を誘ったときの話しをする。東京の大学へ行っているという。高校の最後の段階では、高知大学へ行くのだと語っていたし、確か合格したはずだ。だから杜崎は故郷高知大に合格したから、高知にいると思っていた。
高知大のほかに東京の私立をうけていて、そっちの方へ[高円寺のホームで彼女の姿を見かける。
高校二年の夏休みに、私立で六年一貫校に転校してくるのは珍しい。里伽子は母の離婚に伴って、弟とともに高知へ来たのだった。だから、クラスメートとは打ち解けず、暗い感じにみえたが、一人の友人ができて、その子と映画を見に大阪へいくということを計画して高知空港へ女子二人で行った・・・そのおとなしい連れの子に本当は東京へ行くと打ち明け、切符を買っている・・・出発一時間半前であった。
この前段では、修学旅行へハワイに行ったとき、里伽子は杜崎に「お金を落としたから、6万円を貸してほしい」と、頼んできた。
「このカネはすぐには返せないが」といっていたが、このカネは、離婚して別居した父に会いに行く資金であった。
このカネを杜埼拓が「ちょっと待って」と言って、エレベーターの中でパンツの中の包み込んでいたお金を出してくる。カツアゲ用心をしている高校生の雰囲気を描くシーン、・・・この詳細ディテールの描き方は、おじさん監督には、神経が行き渡らないかも。
連れ出された女の子は気持ちが動揺して、杜崎に電話してきた。里伽子がトイレに入ったすきに、「どうしよう。出発までに一時間半あるから、来て!」と、悲鳴にも似た助けを求めてきた。
しょうがないから、急いでタクシーで高知空港へいく。そんなわけで、動揺している女の子には「家へ帰れ。オレが一緒にいく」と、里伽子と東京へいくことになった。
前に住んでいた(中央線沿線の)マンションは、豪華なマンションで、インターフォンで呼び出すと、女性の声がきこえた。里伽子は、そこでショック一つをうける。ようやく、電話に父は出てきて、「そこで待っていろ」と待たされて、父はエレベータで降りてきた。
娘を部屋に連れていく。その前に、
「君はここで待っていて」と、杜崎は待たされた。しばらくすると里伽子の父が戻ってきて、「里伽子がお世話になって・・・、お借りしたお金を」と返してくれ、ここへ行って泊まってください」と、ホテルを紹介してくれた。
ソレが夜中になって、ホテルのドアを叩く音で出てみると、里伽子が来ていた。「部屋は緑色に張替え、センスわる」と、自分の部屋が新しい女の部屋になっていて、自分の味方をしてくれると思っていた父が自分を東京に住まわせてくれる話しにはならなかった・・・
コークハイをガブ呑みをして、酔いつぶれ、ベッドに寝させて・・・ベッドの片隅で寝ていると、蹴っ飛ばされ、しょうがないからバスルームで寝るハメになった。「トイレが使えないから」、と文句をいわれ、「友達と会うからシャワー浴びるから、しばらく部屋を出ていて」戻ってくると 「友達が下のロビーに来たから、じゃあ、鍵どうしょう」「昨日は寝ていないから、部屋で寝ている」と、は出て行った。
里伽子から電話があって、「下へ来て」という、行ってみると、東京のボーイフレンドがいた。東京へくれば、カレに会えると楽しみにしていたが、カレは里伽子が高知へ行って二ヶ月で新しい彼女、里伽子の友達だった女の子と付き合っているという。
カレは、ダブルデートをしようと提案・・・。そんな話しには乗れないと、杜崎は部屋に戻ってしまう。
というような、高校生にはありえないエピソードが挿入されて・・・卒 津業後の話になる。
冒頭の東京のホームで里伽子を見て、向こう側のホームへ駆けて言って、階段を上がると、女子大生里伽子が立っていた。高校生時代のオキャンな里佳子ではなく。そこでスパッと終わる。
終わり方も、宮崎駿作品なら、じっくりエンドにもっていくのだが、さすがだ。暗示で終わる。若さの手法だというべきか。このかろやかさは、すーっと風が吹く一幅の絵の感じだ。
高校生から大人になっていく人生のプロセス、これはドラマであるから、こんなふうではないが、人間が巣立っていくときの心理的は動きは、全部踏んでいる。親に許可をもらいながらの部分を切り離すと、…こんな風になるののだろう。
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